DREAM.4 裏の主役はブルー・ジャスティス

 こんつは、ハンキー・ドリー・ハンクです。
あー、格闘技イベント『DREAM.4』の桜庭和志対メルヴィン・マヌーフの、試合前V(観客を扇情することからファンの間では「煽り映像」と呼ばれている。)見てしんみりしました。
「一番下の子がね、すぐ泣くんですよ。転んで膝擦りむいて絆創膏を何枚も貼ってる。オマエ、バカじゃないのかって。痛いと思うから痛くなるんだよって。」
「どうして僕にああいう選手あてるんすかね。ヴァンダレイとかマヌーフとか。こっちにも意地ってもんがあるじゃないですか」
んで、試合は桜庭の惨敗だったんですが、序盤でマヌーフのキックをガードした左腕が折れちゃってたっつー。
対秋山成勲のときは、ぬるっとした途端に「タイム!タイム!反則だって!」と試合を止めるよう意思表示したのに、腕折れてもニコラス・ペタスみたいに「オレタ!オレタ!」と一言も言わないで防戦し続けとりました。
んで、イベント終了後のニュースで骨折が判明して「痛いと思うから痛くなるんだよ」「こっちにも意地ってもんがあるじゃないですか」っつー言葉が蘇ってですね、なんつーか、さびしーぃ気分になりました。

 十年一昔っつー言葉がありますが、なんか『DREAM.4』見て、日本じゃプロレスの延長線上にあった総合格闘技が新たなステージに進んだんだなぁ、と思いました。
十年前に桜庭がグレイシー一族を破り続けた頃は「どうやってんだ?」と思ってた動きや技について、高阪剛が適切かつ分かり易い解説をしてですね、ややもすると真面目でつまんなくなりそうなとこを須藤元気がボケ役として割って入ったりという。
総合格闘技一本でやってきた人が引退して解説っつーのは、ブーム終焉とは裏腹にしっかりした歴史が成り立ってきたんだなぁ、と。
で、総合格闘技界のインテリ二人(須藤元気はベクトルがゲージツ家系だが。)が「たまげたなぁ」と言わんばかりに解説していたホナウド・ジャカレイ対ジェイソン”メイヘム”ミラーの試合。あれはいい試合でした。
終始試合をコントロールしていたジャカレイの判定勝ちでしたが、コントロールされつつも肝心なところは予測外の動きで抜け出して余裕ぶっこいてるメイヘムに若かりし日の桜庭和志を見ました。
負けましたけどね、「こいつはアントニオ・ホドリゴ・ノゲイラの再来だ!」と思わせるジャカレイを精神面で困惑させるのは凄いな、と。
一回、完全にメイヘムが脚関節を極められた場面があったんですが、その瞬間に親指立てて「だいじょぶだよーん」とおどけてみせて、しっかり脱出したのは桜庭がホイス・グレイシーに後ろをとられてニヤっと笑ったときのことを思い出させます。
僕ぁ、PRIDE無差別級グランプリで、ミルコ・クロコップのローキックに脚が動かなくなった吉田秀彦が苦し紛れに笑いながら自分のほっぺ叩いて「顔に打ってこいや!」と挑発したら思いっくそミルコがローキック蹴って吉田が悶絶したシーンを思い浮かべたんですが、いや、ほんと、たまげたなぁ。
てかね、須藤元気も「親指立てた直後にタップしてたらシュールで面白かったんですが」とか「メイヘム選手は普段からああいう表情なんで心の裡が読めないんですよね。普段から酔ってるような、そう、リアルドランカーとでも言いましょうか」って地上波じゃ放送できねーだろっつー。
しかも試合後のインタビューもイカレてます。
【記事】
『試合後のコメント』
勝った負けたじゃなく、「ベストなパフォーマンスが見せられなかった」って謝る方向がフツーじゃねーという。しかも最後に「ガイジンダケド、ニホンダイスキ!カノジョクダサイ!」って、随分なもの言いです。大体こーゆー奴ってパフォーマンスだけのイタイしとなんですが、結構理知的な面も見せておりまして、試合前の煽り映像で「単なる喧嘩が見たけりゃ、誰かをバーに連れてってしこたま飲ませればいいだけのことだ」っつーコメントもあり、かなりの逸材かと。色んな意味で。
攻勢に出るとニカっと笑ってピースしながら相手を殴ったり、モンゴリアン・チョップを出すとこは桜庭の試合を見て育ったんだろうなぁ、と思わせますし。

 前田日明に「天下を獲り損ねた男」なんて言われ、不遇のレスラー人生をおくってきた永田祐志にスポットライトが当たったのも見逃せません。
キャラ的に地味な弟・克彦の煽り映像に「ブルー・ジャスティス 永田祐志」と出場もしねーのにテロップ入りで紹介されてましたから。
新日本プロレスの道場で兄弟が「次の試合をどうするか」会議しているようで、実は単なる雑談をしてる風景はシュールでした。
これはあれですかね、大晦日に行われるイベントの裏メインとして、無差別級特別ルール・青木真也対永田祐志が組まれる伏線でしょうか。
実現したら、煽り映像には兄弟会議にケンドー・カシンも加えて欲しいもんです。
「永田君、レスラー墓場ならIGF(アントニオ猪木の興行)だよ。なにも殺されにいくことはない。さしずめDREAMはオヤジの屠殺場だ
「バカ、俺はミルコ、ヒョードルとやったことあるんだよ?」
「そこまで言うなら今すぐトレーニング開始だ!」
「よし、やるか!」
「俺は忙しいんでこれで。じゃあね。...あ、それから大晦日は藤田くんのセコンドにつくから」
こんくらい(わかる人にしかわからないこと)やってくれたら、その映像は家宝にしますよ、僕ぁ。
で、やっぱりカメ状態からバック・マウントとられて裸絞め、伝説の顔芸をやってくれるでしょーねー。

テーマ:格闘技 - ジャンル:スポーツ

  1. 2008/06/16(月) 16:29:33|
  2. 格闘技
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