※旧Soul Kitchenで一度採り上げたことがあり、また、ロック本や巷で目にするブログと異なる趣にしたいとも思い、たまには気合いを入れて複数回に渡って書くことにした。
などと書きつつ、いつものごとく、風呂敷だけ広げて消え失せてしまう可能性大だが。
【序】
一ヶ月くらい前(2006年二月頃)だったと思うが、時事通信だかYahoo!のニュースで、「ある科学者が百歳を迎え、それに併せ、地元スイスでシンポジウムが行われた。」という記事を目にした。
科学者の名前はアルベルト・ホフマン博士。
彼の研究で最も有名なものは、偶然、麦に寄生する麦角菌からリゼルグ酸ジエチル・アミドの合成に成功したこと。LSDのことである。
現在では違法な薬物の一つであるLSDは、深層心理の顕在化、強力な意識変容に注目が集まった。
元々は精神病治療に使われるはずだったが、アメリカ軍が行った実験(映像が残っている。)やアメリカ西海岸を中心に一般市民をサンプルにした実験(CIAが首謀したという説が強い。因みに、我が国ではあのカルト集団が信者獲得のため、マインド・コントロールに利用したネタがLSDだと言われている。日本人には耐性がない性質のものだろうから、うっかり騙されてしまったものと思われる。)なども結果が芳しくなかったらしい。それどころか、深層心理の顕在化によって鋭敏になっている精神が恐慌状態を起こすことがあり、希に不可逆的なダメージを被ることから、世界的に所持・使用が禁止された。
しかし、精神性に強い欲求があったからなのか、既存の「ドラッグ」とは一線を画するこの薬物は、1960年代に勃発したカウンター・カルチャーの一部分を担い、サイケデリック・ムーブメントを形成した。これは、サイケデリック・ドラッグの酩酊から生まれた、またはそれを想起させるアート全般を指すもので、ジョーシキ的な方には信じられないかもしれないが、現在、身近に存在する娯楽の礎たる要素になっていたりする。その礎たる先達の一人が今回の主人公だ。
彼は凄い。ミュージシャンとして満足に活動した期間が約一年なのに、彼が表舞台から姿を消して三十年以上も経った今でも特別な存在として語り継がれているのだから。存命中のアーティストとしては破格である。
あだ名はマッド・キャップ(「向こう見ずな奴」の意味)、本名はロジャー、芸名はシド、姓、その名はバレット。
彼はどう天才だったのか?そして何故、人格崩壊してしまったのか?シド・バレットについて語ろうじゃないか。
<つづく>
...大丈夫か?最後までちゃんと書ききれるか自分の根気が心配である。
テーマ:洋楽 - ジャンル:音楽
- 2006/03/29(水) 23:46:37|
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