1.Remember Now 2.Anarchy-X 3.Revolution Calling 4.Operation:Mindcrime 5.Speak 6.Spreading The Disease 7.The Mission 8.Suite Sister Mary 9.The Needle Lies 10.Electric Requiem 11.Breaking The Silence 12.I Don't Believe In Love 13.Waiting For 22 14.My Empty Room 15.Eyes Of A Stranger
<1988年発表>
なんかハードロック作品ばっか採り上げているが、本作は俺が中学の頃飽きるだけ聴いた思い入れの強い名作である。
十年くらいぶりに聴いたんだが、感慨深さを抜きにして今聴いても面白いと思ったな。
アルバム一枚が一つのストーリーとして成り立っているコンセプト・アルバムなんだが、ルー・リードの『ベルリン』と同等の傑作だと思う。ああ、ピンク・フロイドの『ウォール』あたりと比べた方がええんかねえ。
俺が面白いと思う点は二つ。
まずストーリー。俺の頭が腐ってるのか、歌詞の対訳がクソなのかイマイチ理解できてないんだが、舞台は所謂サイバー・パンクの世界である。確か映画『ブレードランナー』を参考にしてたんじゃねえかな。
てか、『ブレードランナー』の原作書いたフィリップ・K・ディックって凄えよな。固有名詞とかさすがに今読むと古くさいんだけど、『パーマー・エルドリッチ三つの聖痕』とかかなりぶっ飛んでんもんな。
で、本作の舞台は資本主義一尊時代のアメリカで一攫千金を狙い、儚くもシステムの犠牲になっていった人間達が、アメリカという強大なシステムの要人暗殺を企てるという世紀末チックな世界である。
ここだけ見ると単に反社会的なだけなんだが、物語は人格崩壊した男が入院する病室から始まる。
看護婦は男の腕にドゥープな注射を一発打ち、「フフ、おやすみなさい...この、クソ野郎が!」と言って病室を後にする。
んで、男は独り呟くのだった。
「思い出した。たった今思い出したぞ!」
一瞬にして蘇った記憶が本作なわけだが、その記憶とは、要はメディアだ洗脳だといったもんが交錯する世界で、資本主義の世界で踊らされ、革命の世界でも踊らされ、挙げ句に最愛の女性おも失い廃人になってしまうまでの経緯なのだった。
そして最後に再び「思い出した。たった今思い出したんだ...。」という主人公の呟きが流れ、明かりは消える。
音楽が終わったら、明かりを消せ!
−ジム・モリソン
アメリカ的っちゃアメリカ的なんだが、今では誰もが理解しているメディアの影響力と弊害を当時から警告するかのようにストーリーに取り込んでいたあたりが面白い。更に突っ込んでメディアと宗教が絡むってのは欧米社会特有のもんかもしれんが。
クィーンズライクはこういった欧米社会に対する警告や皮肉とも受け取れるコンセプトを作品に打ち出していた記憶がある。最近の作品は聴いてないんでな。
『オペレーション:マインドクライム』の次の次に発表された『約束の地』は、人間の誕生、自我の形成と精神的ダメージを受ける年齢と楽曲それぞれが段階を踏み、最後はアメリカ人が幼い頃から教え込まれてきた「約束の土地=努力の代償たる成功」が存在しなかったって結末だったと記憶している。
面白いと思う点のもう一つは、メタルの曲調を効果的に使っている点である。
この手の作品はシーンの描写に抽象的な音像を用いることが多いんだが、メタルの常套句であるリフやコード進行を使い、更にくどくしないサジ加減が素晴らしい。メタルの分かり易さが功を奏したけ結果である。
そして、ヴォーカルのジェフ・テイトの歌である。
得てしてハードロック、ヘヴィメタルのシンガーは超人的な高音で歌うが、殆どはその必然性が感じられない。「そういうもんだから。」という感じである。
が、テイトは歌唱力が抜群で、扇情的に高音で歌われるとこちらの気分も高揚してくるというものだ。
コンセプト・アルバムなので一曲ごとのインパクトは薄いが、Revolution Callingに存在する感情のうねりはハンパではない。
SF好きの欧米らしく、クィーンズライクは近未来的な物語の本作でブレイクし、ツアーでは映像も駆使したステージで『オペレーション:マインドクライム』全編を演奏、『オペレーション:ライブクライム』としてビデオもリリースした。
んで、これ、俺観たことねえんだよな。DVDも限定生産だったっつーじゃない。
テーマ:ロック・メタル - ジャンル:音楽
- 2005/09/14(水) 20:56:27|
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